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トランペット初心者がリップスラーできない原因と改善方法|ゆっくり大きな音域から始めるコツ
トランペットの基礎練習の中でも多くの初心者がつまずくのが「リップスラー」です。私自身もトランペットを始めたばかりの頃、全くといっていいほど滑らかに音がつながらず、「なんでみんな簡単そうにやっているの?」と落ち込んだことがありました。今回は、私がリップスラー練習でつまずいた理由と、改善のために実践して効果のあった方法を、体験談を交えてお伝えします。
リップスラーができない原因とは?初心者がつまずくポイント
私がリップスラーで苦しんでいた頃、最大の問題は「音程を変えるしくみを理解していなかった」ことでした。今思えば、ただなんとなく口を動かして音を変えようとしていただけで、正しく息をコントロールできていませんでした。
具体的には以下のような問題がありました。
- 息のスピードが一定でない:高い音を出そうとして息を強く吹きすぎ、逆に低い音では息が弱すぎていた
- 口の中が狭くなっていた:緊張して舌の位置が高くなり、自然に音が上下しにくい状態に
- 音域が高すぎる練習から始めていた:最初からE→G→Cなど、難しい跳躍音を選んでいた
特に「早く滑らかにやらなきゃ」と焦っていたことが大きな原因でした。スピードを上げる前に、まず音程の変化を体で理解するべきだったと痛感しています。
改善方法:ゆっくり・大きな音域から練習すると劇的に変わる
そこで私が取り入れたのが、先生に教えてもらった「ゆっくり、大きな音域から始める」リップスラー練習です。これが効果絶大でした。
① 大きな音域で動きを理解する
最初に取り組んだのは、低音のGから中音のCへゆっくり音をつなぐ練習です。大きめの音域のほうが、音が変わるときの唇の振動や息のスピードの違いが体で感じやすくなります。
「G……(息のスピードアップ)……C」のように、1つ1つの音の変化をじっくり味わう感覚で行いました。これを繰り返すうちに、音程を変えるときに息のスピードをどう変えるべきか、口の中の広さをどう維持すべきかが徐々に分かってきました。
② ゆっくり丁寧に、スラーの「流れ」を意識する
次に意識したのが、とにかくゆっくり練習することです。最初はメトロノームを使い、60〜70程度のテンポで行いました。「遅すぎるかな?」と思うくらいでちょうど良かったです。
一音ずつ狙いにいくのではなく、息の流れを止めずに音程だけを変えていくイメージで練習したところ、徐々に音のつながりが滑らかになっていきました。
③ 慣れてきたら音域を狭め、テンポを上げる
大きな音域で感覚がつかめた後は、今度は音域を少し狭めたり、テンポを少しずつ上げていきました。すると、以前は全然できなかったC→E→Gのような基本パターンが驚くほどスムーズにできるようになりました。
練習法を続けて感じた効果|リップスラーが滑らかになると演奏が変わる
この練習法を数週間続けた結果、明らかに演奏が変わりました。まず、リップスラーが「できない」から「できる」に変わると、曲の中の音程移動が楽になり、演奏全体が安定しました。
具体的には、
- 音のつながりが自然に滑らかになった
- 高音を無駄に力まず出せるようになった
- アンブシュアが崩れにくくなり、長時間の練習でも疲れにくくなった
何より、リップスラーが楽しくなり、基礎練習への苦手意識がなくなりました。
まとめ:リップスラー上達の近道は「ゆっくり・大きな音域」から始めること
リップスラーは初心者が必ず通る壁ですが、正しい練習方法で取り組めば必ず上達する技術です。私自身、焦って速くやろうとしていた頃は全然できませんでしたが、「ゆっくり・大きな音域から」の原則に切り替えた途端、驚くほどスムーズに上達しました。
もしリップスラーが苦手だと感じているなら、ぜひ今日からこの方法を試してみてください。必ず手ごたえを感じられるはずです。

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