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【トランペット初心者向け】金管特有の口の締め方がわからない原因と効果的なbuzz練習法
トランペットを始めたばかりの方が必ずと言っていいほど悩むポイントの一つが、「金管楽器特有の口の締め方がわからない」という問題です。私自身もまさに同じ壁にぶつかり、どう口を締めればいいのか、どれくらい力を入れればいいのか、まったく見当がつきませんでした。しかし、この悩みを解消する大きなきっかけになったのが、シンプルなbuzz(バズ)練習です。本記事では、私の体験談を交えながら、原因と解決のプロセスを具体的にご紹介します。
■ 金管の「口の締め方」がわからなかった初心者時代の悩み
トランペットを始めた当初、私は「もっと唇を締めれば高い音が出る」という断片的な知識だけを頼りに練習していました。しかし、実際には締めるどころか、息を入れると唇がふわっと開いてしまい、音がかすれたり、まったく音が鳴らなかったりする日が続きました。
ある日の合奏練習では、先生から「アンブシュアが不安定で音が揺れている」と指摘され、かなり落ち込みました。「締めるってどういうこと?」「口の形ってどうやって覚えるの?」と、基本中の基本で悩んでいたのです。
■ なぜ口がうまく締められなかったのか?原因は“構造”と“感覚不足”
後から分析してみると、うまく口が締められなかった原因は大きく3つありました。
1. 唇を締める力がそもそも弱い
口輪筋がまだ発達しておらず、息の圧に負けて唇が開いてしまう状態でした。締めようとしても筋肉がすぐ疲れてしまい、長時間キープができませんでした。
2.「締める=力を入れる」と誤解していた
実際には「ぎゅっと力む」のではなく、「必要最小限の張りを保つ」ことが大切ですが、当時の私は力でねじ伏せようとしていたため余計に音が不安定になっていました。
3. 唇の振動する感覚がつかめていなかった
金管楽器は唇が振動して音が生まれますが、その感覚がつかめていなかったため、正しい口の形や締め方のイメージが曖昧でした。
■ 解決の鍵は「buzz練習」だった|正しい締め方が自然に身につく
そんな私の状況を見かねた先輩が教えてくれたのがbuzz練習でした。マウスピースを使わず、唇だけで「ブー」と音を鳴らす、あの練習方法です。
最初はまったく鳴らず、「これ本当にできるようになるの?」という感じでしたが、毎日少しずつ取り組んでいくうちに、唇の締め方と振動のコツがしっかりつかめるようになりました。
■ 私が実践したbuzz練習の方法
● ステップ1:軽く口を閉じて息を当てる
力を入れすぎず、口角だけ軽くキュッと引いて息を当てます。当初は音は鳴らず、ただ息が漏れるだけでした。
● ステップ2:短い音から挑戦する
「ブッ、ブッ」と短い音を出す練習を繰り返しました。数日続けていると、「あ、今少し振動した!」という瞬間が増えていきました。
● ステップ3:ロングトーンへ発展
安定してbuzz音が出るようになったら、少しずつロングトーンに挑戦しました。これにより、口の締め方と息の流し方のバランスが体で覚えられるようになりました。
■ buzz練習を続けたことで感じた効果
1. 唇がブレなくなり音が安定した
buzzで唇の振動が整うことで、トランペットを吹いたときにも音の揺れが減り、安定した響きが出せるようになりました。
2. 必要な筋肉が育ち、無駄な力みがなくなった
口輪筋が自然と鍛えられるため、力で締めるのではなく、適度な張りを保つ感覚が身につきました。その結果、高音も以前より楽に出せるようになりました。
3. アンブシュアの再現性が高まった
buzzをすると「この形で吹けばいい」という基準が安定し、どの曲を吹くときも同じアンブシュアでスタートできるようになりました。
■ まとめ|buzz練習は“口の締め方迷子”の初心者にこそ効果絶大
金管楽器の口の締め方は、頭で理解するより、感覚でつかむほうが圧倒的に早いです。そのため、シンプルなbuzz練習は初心者にとって非常に有効です。私自身、buzzを取り入れてから音の質も安定感も大きく改善しました。
もしあなたが「唇の締め方がわからない」「口がブレて音が定まらない」と悩んでいるなら、ぜひbuzz練習を数日続けてみてください。必ず唇のコントロールが変わり、吹きやすさが実感できるはずです。

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