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【トランペット初心者向け】リップスラーとタンギングの切り替えが難しい原因と解決方法|分解練習で劇的に改善した体験談
トランペット初心者にとって、多くの人がぶつかる壁のひとつが「リップスラーとタンギングの切り替え」です。
リップスラーは滑らかに音をつなぐ奏法、タンギングは音を区切る奏法です。この2つを同じフレーズの中で切り替えることは、初心者にとって想像以上に難しいものです。
私自身、トランペットを始めたばかりのころ、この切り替えがどうしてもできませんでした。リップスラーのあとにタンギングが入るだけで演奏が崩壊し、「なぜこんな簡単そうなことができないのか」と本気で悩んだものです。
しかし分解練習を取り入れたことで、驚くほどスムーズにできるようになりました。
この記事では、
- リップスラーとタンギングの切り替えが難しい理由
- 初心者がやりがちな失敗
- 分解練習の具体的な方法
- 実際に改善した体験談
について詳しく解説します。
同じ悩みを持つ初心者の方に、必ず役立つ内容になっています。
トランペット初心者が悩む「リップスラーとタンギングの切り替え」問題
初心者用の教本や基礎練習には、次のようなフレーズがよく登場します。
- 最初はリップスラー
- 途中からタンギング
- またリップスラーに戻る
楽譜で見ると単純に見えるのですが、実際に吹いてみるとまったくうまくいきませんでした。
私の場合はこんな状態でした。
- リップスラーのあとに音が出ない
- タンギングすると音程が崩れる
- 口が固まる
- 演奏が止まる
とくにひどかったのが「タンギングすると突然別人のような音になる」という現象でした。
滑らかだったはずの音が突然「ブッ!」と破裂音のようになり、練習中に自分で驚いてしまうこともありました。
ある日、部屋で練習していたらあまりに音が汚く、隣の部屋から家族に「何か詰まってるんじゃないの?」と言われたほどです。
もちろん詰まっていたのは楽器ではなく、私の技術でした。
なぜリップスラーとタンギングの切り替えは難しいのか
原因① 口の使い方がまったく違うから
リップスラーでは次のような動作をします。
- 息を一定に保つ
- 唇の振動で音程を変える
- 滑らかにつなぐ
一方タンギングでは次の動作が必要になります。
- 舌で音を区切る
- 息の出だしを作る
- 音をはっきりさせる
つまりまったく別の動作を瞬間的に切り替える必要があるのです。
初心者が難しく感じるのは当然といえます。
原因② いきなり通し練習をしてしまう
初心者のころの私は、とにかく楽譜を最初から最後まで吹いていました。
しかしこれは非常に効率の悪い練習方法でした。
なぜなら、
- どこが悪いのか分からない
- 改善方法が見えない
- 失敗だけが積み重なる
という状態になるからです。
私は当時「100回吹けばできるようになる」と思っていましたが、100回吹いてもできませんでした。
むしろ100回失敗しただけでした。
原因③ タンギングの瞬間に力んでしまう
タンギングに入る瞬間、多くの初心者は無意識に力みます。
私も完全にそうでした。
タンギングの直前になると、なぜか体が身構えてしまうのです。
そして結果としてこうなります。
- 息が止まる
- 音が出ない
- 音が割れる
まるで水泳で息継ぎをする瞬間に沈む初心者のような状態でした。
私がやっていた間違った練習(今思うと笑える話)
当時の私は、切り替えができない理由を「舌が遅いからだ」と思っていました。
そこで舌を速く動かす練習を始めました。
楽器を持たずに「トゥトゥトゥトゥトゥ…」とひたすら言い続ける練習です。
ある日、家族に見つかって言われました。
「何の呪文?」
しかもそれだけ練習しても、実際に吹くとまったく改善しませんでした。
当然です。
問題は舌の速さではなく、リップスラーからタンギングへ移る瞬間の動作だったのです。
今思えば完全に的外れでしたが、初心者のころは原因が見えないものです。
解決方法は「分解練習」だった
転機になったのは、先輩に言われたこの一言でした。
「そこだけ練習すればいいじゃん」
言われてみれば当たり前なのですが、私はそれまで問題の部分だけを練習するという発想がありませんでした。
そこで始めたのが分解練習です。
分解練習① リップスラーだけ練習する
まずはリップスラー部分だけを練習しました。
- 音が安定するまで続ける
- 息を止めない
- 力まない
ここではタンギングを一切入れません。
まず滑らかさを完成させます。
分解練習② タンギングだけ練習する
次にタンギング部分だけを練習します。
- 一定の息を出す
- 軽く舌を当てる
- 音を安定させる
ここでもリップスラーはやりません。
完全に分けます。
分解練習③ 切り替え部分だけ練習する
ここが最重要ポイントです。
たとえば
ド–ソ(リップスラー)→ソ(タンギング)
なら、この3音だけを練習します。
これをひたすら繰り返します。
最初は極端に遅く吹きます。
「遅すぎるかな?」と思うくらいでちょうどいいです。
分解練習④ 超スローテンポで練習する
テンポを落とすことも重要でした。
私は最初、元のテンポの半分以下で練習しました。
ゆっくり吹くことで、
- 息が止まる瞬間
- 口が固まる瞬間
- 舌が強すぎる瞬間
がはっきり分かるようになりました。
分解練習の効果は想像以上だった
この練習を始めて1週間ほどで変化が現れました。
まず、音が途切れなくなりました。
それまでの私は、切り替えのたびに事故を起こしていました。
しかし分解練習を始めてからは、事故率が激減しました。
さらに驚いたのは、合奏での出来事です。
それまで毎回失敗していたフレーズが、ある日普通に吹けたのです。
自分でもびっくりして、吹きながら「え、今成功した?」と思いました。
成功したあと一瞬集中が切れて、その次の音を外しましたが、それでも大きな進歩でした。
分解練習で分かった本当の原因
分解練習をして分かった最大の原因は、
息が止まっていたこと
でした。
私はタンギングの瞬間に息を止めていたのです。
しかし本来は、
- 息は流し続ける
- 舌は軽く触れるだけ
が正解でした。
これに気づいてから急激に安定しました。
初心者ほど分解練習が必要な理由
初心者は一度に多くのことを処理できません。
- 息
- 唇
- 舌
- 音程
- 指
これらを同時にやる必要があります。
分解練習はこれを整理してくれます。
結果として上達が速くなります。
リップスラーとタンギング切り替えが上達する練習手順
- リップスラーだけ練習する
- タンギングだけ練習する
- 切り替え部分だけ練習する
- 超スローで練習する
- 徐々にテンポを上げる
- 最後に通して吹く
この順番が最も効果的でした。
できるようになったときの変化
切り替えができるようになると、演奏が一気に楽になりました。
- 音が安定する
- 疲れにくい
- ミスが減る
- 楽譜を見る余裕ができる
特に大きかったのは精神的な余裕でした。
以前は切り替え部分が近づくと緊張していました。
今ではほとんど意識しなくてもできるようになりました。
まとめ|リップスラーとタンギングの切り替えは分解練習で必ず改善する
リップスラーとタンギングの切り替えは、多くの初心者が悩むポイントです。
しかし原因の多くは技術不足ではなく、練習方法の問題です。
分解練習を行えば改善できます。
- 通し練習ばかりしない
- 問題部分だけ練習する
- ゆっくり吹く
私自身、この方法で大きく改善しました。
もし今、リップスラーとタンギングの切り替えに悩んでいるなら、ぜひ分解練習を試してみてください。
きっと「なぜ今までできなかったんだろう」と思う日が来るはずです。

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