トランペットは3,4か月に一回大掃除しよう

楽器は日頃のお手入れというものがかかせません。
お手入れしなければすぐさび付いてしまったり、カビが生えたり汚れが取れなくなってしまいます。

そして、3~4か月に一度(本来は1か月の一度)は内部・外部共にきれいに掃除手入れをするようにしてください。
でないと、おぞましいことになります。
ちゃんと手入れしないとおぞましいものが中から出てくるのです。

お手入れは演奏と同じくらい大切

楽器を吹くのは面白いのでいつも練習していた私ですが
手入れとなると「面倒くさい…」と感じてしまいおろそかにしていました。

練習後は指紋をちょいちょいっと拭き取ってケースにぶち込む。
ピストンが動かなくなったらオイルをダバダバつけて動くようになればそれでいい。
雑な手入れでした。

1年くらい経って年末の大掃除、そのツケを払うことになります。
初めてのちゃんとした手入れ、掃除をすることになりました。

専用のブラシを管に入れ、管の内部を洗っていきます。
シャコシャコという感覚が奥に進むにつれだんだんなくなります。
ヌー…という感触でブラシがすすんでいきます。

そして、ブラシを戻します。

すると、中から不気味な黒色の物体が出てきたのです。
これはカビや錆の類です。

息を出すと水蒸気が出ます。
それが楽器内部で水滴となって溜まります。
いわゆる「ツバ」です。

それをちゃんと外に出さないと楽器に悪影響があります。
錆にもなりますし、楽器が腐食する原因にもなってしまいます。
緑色のカビになるほかに、ピンク色にもなります。

非常に不気味なものになります。
特に管が入り組んでいる細部は要注意です。
ベルだけは注意してお手入れをするでしょうが、細部は本当に気をつけないといけません。

ピストンの部分もオイルを拭き取っていないとそこにホコリがくっついてしまいます。
黒ずんでしまっていて一つの塊となってしまっていました。
そりゃ動かなくなってしまいます。

幸い私は自分の楽器を使っていたので注意を受けるだけで済みましたが
別の部員で同じ現象になった場合は怒られていました。
「学校の物だぞ!お前が壊して、お前が卒業した後に入ってくる後輩が吹く楽器が無かったらどう責任をとるんだ!」

確かに、学校の備品、公共物ですからね。
借りものだという自覚を持って大事に扱わねばいけません。
とはいえ自分の物だからって雑に扱っていいわけではありません。
そもそも、自分がいつも吹いている楽器の内部に黒い汚い物体があるなんて考えると吹く気がなくなります。

これを機に、きちんと掃除と手入れをこまめに行うようにしております。

実際にお手入れをする

まずは楽器のパーツをすべて分解しましょう。
あまり複雑な楽器だと抜く管が多くなってしまいます。
どれがどれだかわからなくなってしまうのでちゃんとわかるように並べると良いでしょう。
一回、私はこれでやらかしました。
適当にスッポンスッポンと管を抜き、その後「これはここかな?」と確信のないまま管をさしたところ
管の太さが違うところに無理やり入れてしまったのと、全体の管の長さが変わってしまったせいで
音が全く合わなくなりました。
怒られましたね。
「どうなってるんだ!お前の音は!」
あ、管のせいだと思ったものの後の祭り…無理やり入れたせいで抜けなくなり大変でした…。
お気を付けください。
ピストンの部分のオイルを拭き取ります。
オイルに汚れがくっついて固まってしまう場合もあるのでここできれいにオイルと汚れを拭き取りましょう。
そして管のグリスも同様の理由があるので吹きとってください。
特に金メッキ部分との境目には溜まりやすいですから注意してください。
次に、本体を洗います。
ブラスソープ1に対して30℃~40℃の温水を10~15で割って ブラスソープ水溶液をつくります。
そのブラスソープ水溶液をフレキシブルクリーナーに含ませて管内を上下に動かして洗います。
汚れが落ちるくらいの強さで洗いましょう。
あまり強くゴシゴシしないよう注意してください。
マウスピースも同様です。
マウスピースブラシにブラスソープ水溶液を含ませ、スロートに通して洗い、きれいな水で洗い流してください。
汚れを落とすことが出来たらきれいな水を使って洗い流してください。
十分な流水を使って汚れやブラスソープ水溶液が残らないようにしましょう。
そしたら本体やすべての部品の水分を拭き取ってください。
拭きとることでグリスやオイルが塗りやすくなります。水があるとはじいてしまいそれらが機能しません。
最後にオイルの注油、グリスアップをしてください。
部品を間違えることなく楽器を組み立ててください。
ピッカピカのさっぱりした楽器に生まれ変わりました。
気分も新たに練習していきましょう!
ただしこれの大掃除、洗浄は本番直前にはやらないでください。
オイルやグリスがなじむまで時間がかかることがあります。
急に手入れ前は動いていたピストンが動かなくなったり管の抜き差しが出来なくなることがあります。
ですからこれは本番の後にやることにしてください。
本番前に最初に書いた私の状態になってしまっては大変ですからね。
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