リップスラーとは、指使いは同じままで別の音に変えるものです。
スラーなのでタンギングはしません。なめらかに変える必要があります。
では何を変えるのかというと、「息」と「口」です。
口笛を吹いたり、裏声を出すのと似たようなものです。
目次
顔と口の中の動きを知ろう
まずは口笛を吹いてみてください。
低い音から高い音に変化させるとき、顔や口の中はどうなっていますか?
口の周りの筋肉を動かしたり、あごを引く、そして口の中を狭くして舌の付け根を上げますよね。
これと同じです。
飛行機が離陸するイメージをしてください。
滑走路を走っているのが低音、そこからすっと上に上がるのが高音になった瞬間です。
すーっと自然に変わるようにして、息遣いを急に変えないようにしてください。
ダメなイメージはロケットの発射です。
低音で普通に吹いていたのを発射時のようにピューッと勢いを変えすぎないようにしましょう。
この吹き方のイメージはロングトーンと同じです。
一定の安定した息の中で音を変えるようにしてください。
実際にやってみよう
具体的なイメージをすると、低音の時の口の中は「オ」と発音する時と同じです。
高温になると「イ」と発音するイメージになります。
となると、リップスラーで低音から高音に変わる練習をするときは「オー」から「イ―」に口の中を変えるのです。
あくまで口の中の広さを変えるだけで、アンブシュアを変えてはいけません。
そこは発声練習とは違いますので注意してください。
そして、口の中を大きく動かす必要もありません。
音が変わる最小限の動きが出来ればそれでいいです。
激しい音符の動きがある曲もあるので、大きく動かすとリズムがずれてしまうからです。
音がひっくり返るのとは違います。
自分の意図せず変な高い音が出たことがあると思います。
意図せぬ音が出るのは演奏時にはまずいことですから、ちゃんと狙った音が出せるようにしましょう。
また、「フー…ブフッ」となってしまっては失敗です。
音が変わるときに音が途切れてしまうのは唇が動いてしまったり顔の筋肉に無駄な動きがあるからです。
最初は吹きやすい音から練習するようにしてください。
吹きやすい音でしっかりとやることによって自分のやり方がわかります。
音が変わるときに息漏れがしないか、自分の顔の筋肉、口の中はどういう動きをしているのかを確認しながらやると良いでしょう。
どの練習にも言えることですが、「出来ないなぁ」と思いながら漠然と練習するのは無駄な時間を過ごすだけです。
まず自分の演奏の状態を知り、そのうえで何を直すべきかを考えて修正する(=練習する)ようにしてください。
以上になります。これは自分が納得する音の変化になるまで難しいです。
ですが、これが出来るようになるとなめらかな演奏が出来るようになりますので、頑張ってください!
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